2009年7月 5日 (日)

名古屋支部150回記念句会記

 530日(土)名古屋市金山の音楽プラザにて、記念すべき名古屋支部の150回目の句会が開かれました。富山県から来てくれた板谷圭子さんをはじめ、愛知県、岐阜県から集まったなごやんたち総勢10名でのにぎやかな句会でした。また7名の方から欠席投句もいただきました。

最初の織田道子支部長の挨拶では、名古屋支部発足当初の話や出来事などにふれながら、皆への感謝の言葉がありました。

 兼題は「青嵐」でした。強いけれどもさわやかな風が、新しいスタート地点に立ったなごやんたちに吹いてくるようです。人気句は次の2句でした。

背番号なきユニフォーム青嵐      始子      

青嵐標識のなき交差点         定子

句会中には12年間の出来事を書いた紙がまわされ、改めて名古屋支部のたどってきた道を振り返ることができました。毎週のように名古屋へいらっしゃったまどか先生と会っていたといううらやましい話、吟行へ行った話などが尽きませんでした。

また忙しい中、高木美貴子さんが顔を出してくださり、美貴子さんらしい厳しくもあたたかい選をしてくれました。美貴子さんは第一回目の句会に参加していたメンバーの一人です。「ぜひ来て欲しかった」という道子支部長の言葉が印象に残りました。

150回記念とはいえ、通常の句会と同じように真剣に、かつ楽しく進行しました。そしてこのあと中部国際空港セントレアへ場所を移してさらに吟行!その模様はまた後日・・・♪

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2009年6月 9日 (火)

東京・湘南合同 花みかん吟行

59日土曜日、東京・湘南支部合同の湯河原花みかん吟行が行われました。まどか先生が案内して下さるという何とも豪華な吟行です。まどか先生の幼馴染みでいらっしゃる岩本明子さんも参加してくださり、吟行に花を添えて下さいました。

  

初吟行うの花くたし明けにけり    明子

湯河原は前日まで卯の花腐しの雨が降っていたとのことでしたが、この日はとても気持ちの良い青空。駅でバスに乗り、10分ほどで下車。少し歩くと「ほら、これが花みかんの香りよ!」とまどか先生が教えて下さいました。そういわれるとどこからかいい香りが~。そして野面積みの石垣に守られた畑に、みかんの木がかわいい白い花をつけていました。そういえば、駅で電車を降りた時にもこんないい香りを感じた気がします。この時期、あちこちで開き始めるみかんの花の香りが、湯河原の街いっぱいに広がっていくのだそうです。

   

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花みかん山守るごと野面積み    智子

                                          

                                                                                                                たおやかで甘い香りに包まれながら、光る海の向こうに初島を眺め、また畑や山道のそこかしこに様々な花をみつけ、また鳥のさえずりに足をとめ、日傘や夏帽子がゆっくり進んで行きます。もちろん手にはしっかり俳句手帳!時折メモをとることを忘れません。

    

   指呼の間に初島置いて夏めける   まどか

   靴の小さき花に立ちどまる     ゆう

   一湾の果てまで眩し夏兆す      香

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みかん畑を抜け、少し住宅が続く道を抜けてやってきたのは成願寺。

こぢんまりしたお寺ですが、国指定の天然記念物で樹齢800年と言われている巨木、ビャクシンがありました。幹のねじれが特徴で、樹形の優れた名木だそうです。神秘的で立派なビャクシンからパワーをもらおうと、みんな幹にそっと手を当てました。

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  薫風や大樹は風の跡残し      治子

そしてここで優美子さんが鐘をひとつき。心地よい風に乗ってやわらかな鐘の音が響き渡りました。

                                                              

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  涼しさを一打の鐘に分け合へる   まどか  

  海風を集めて鐘の涼しかり     優美子

  山門に海よりの風薫りけり     素子

                                                

さて成願寺を後にし、次はランチをいただくために「カフェ・エフェメラ」へ。まずは昨年句集を出された亜由美さん・優美子さん・とも子さんにお祝いの花束贈り、華やかなムードの中ランチのスタートです。

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  ことほぎの注げば薔薇の香りそむ   とも子

                                             海の幸をふんだんに使ったシーフードサラダをはじめ、ピザやパスタなど、どれもとっても美味しくいただきました。

美味しいランチの後は、いよいよ句会です。句が開く度に、さっき歩いた道、さっき見た景色を思い出し、みんなそれぞれ頷いたり微笑んだり・・・。あっという間に時間は過ぎていきました。

まどか先生の「自然の営みは変わらないし、花みかんの香りも変わらない。変わらないものに注目することも、変わってゆくものをみつけるのも大切なこと。」という言葉をいただき、句会はお開きとなりました。

まどか先生が湯河原を語られるときによく登場する花みかん。一度花みかんの時期に訪れてみたいと思っていましたが、今回それが実現し、花みかんの香に包まれてみなさんと句座を囲むことができ、本当に幸せな一日でした。まどか先生、そしてみなさま、ありがとうございました。

                                   

  集合写真みかんの花の風入れて   亜由美

 

  

                                             この日の写真からは今も花みかんの香が漂ってくるような気がします。    

始子

                                               

Hana

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2009年5月16日 (土)

名古屋歌舞伎吟行

418日(土)名古屋句会恒例、春の歌舞伎吟行にお誘いいただきました。

名古屋駅新幹線口銀の時計前で、今回のゲスト湘南から白百合衆とも子さんをお迎えして、いざ御園座へ。

歌舞伎鑑賞は2回目の私、今回もしっかりイヤホンガイトをレンタルし、幸子さんが用意してくださった資料(チケットの手配もいつもありがとうございます)を手に、いざ歌舞伎モードへ!出し物は「雷神不動北山櫻」、主演は今をときめく市川海老蔵(海老様!)これだけでも満足なのに、オープニングの筋語りのサプライズや直衣指貫の陰陽師姿からりりしい皇子(悪役ですが)、最後には不動明王(神さま!)と1人5役という豪華な内容。オペラグラスを持ってこなかったことを悔やみました・・・

成田屋の朧の中に迫上る とも子

 長い出し物でしたが、時間をちっとも感じさせずあっという間にクライマックスへ。幕間にもちろん、お弁当と名物アイス最中もバッチリ楽しみました。

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観劇のあとタクシーで句会場の名古屋市音楽プラザへ。兼題は「春惜しむ」。あんなに熱い芝居をみたあとに「春惜しむ」は私には難しかったのですが・・・

黒御簾に消え残る笛春惜しむ  満智

幕間に引き直す紅春惜しむ  寿美子

普段4~5人のウエスト句会からすると、考えられない15人の句座は清記だけでもくたびれましたが、白百合衆とも子さんの講評も大変ためになり、「固有名詞の有効な使い方」など勉強になりました。幸子さんの歌舞伎用語解説、「黒御簾」や「付打ち」など初めて聞く用語も面白く、そんな言葉を次回はさりげなく俳句に詠んでみたいものです。

名古屋の春の恒例になっている歌舞伎吟行、来年もぜひ参加したいです。 美穂

マネキンの見えぬ外見て春惜しむ 道子

指切りのゆびの離れて花の冷  ゆかり

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2009年5月 2日 (土)

東京支部 小石川後楽園吟行

夏近き日の4月18日(日) 東京支部の4月の定例句会は、小石川後楽園での吟行を行いました。

文京区にあるこの庭園は・・・水戸徳川家ゆかりの回遊式築山泉水庭園(史跡・名勝)。1629年(寛永6)、初代藩主・頼房[よりふさ]が築いた庭園を、2代光圀[みつくに](水戸黄門)が改修して完成させたそうです。

光圀は作庭に際し、明の儒学者である朱舜水の意見をとり入れ、中国の教え「(士はまさに)天下の憂いに先だって憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」から「後楽園」と名づけられたそうです。庭園は、各地の景勝を模した湖・山・川・田園などがところどころにあり、一つの庭園にいながらいろいろなところへミニトリップする感じとなっていました。

庭園の真ん中に大きな池があり、それを囲むように散策していきます。新緑がまぶしいくらいのこの日、私達は11名で吟行をスタートしました。本当に都会のど真ん中にあるとは思えないほど緑にあふれ自然の中でいにしえの時を満喫しました。

Img_2251通天橋という朱塗りの橋、水面に映ると橋の形が満月に見える円月橋・・・

木漏日の中の紅橋鳥の恋 良子

 風光る石橋木橋太鼓橋  香

至るところ緑と水で潤っており、春の水は澄んでいて下の小石もよく見えます。そして石橋を渡れば寄ってくるのは、大きな鯉。人が歩くと餌がもらえると学習されていて、あんぐりと大きな口を開けて何匹も・・・。

若葉風寄り来る鯉のよく肥えて 亜由美

石橋を映して揺らぐ春の水 陶子

春の池映すものみな揺らめきて 始子  

かすかなる音ともなへば春の水 定子

始子さん、定子さん、欠席投句にもかかわらず、今日の吟行句としてぴったりのものでした。ありがとうございました。 

桜の花が過ぎ行く春を惜しむように枝を染めていました。 

句友へと導く余花の古径かな よし美Img_2235

  

     Img_2267_2                                                            そして、花はまさに著莪の花が盛りでした。一面を白くして群生しており、潔ぎよさと品格を感じさせるこの花も、また遠くいにしえの時をひたるに十分な古風な雰囲気を漂わせています。

他にもたんぽぽや勿忘草が地面をあたためて。馬酔木、空木の花・・・

古井戸に寄り添ひて咲く馬酔木かな ゆう子

セキレイと十二単と若紅葉 真由美

Img_2248 牡丹の花も艶やかに。

人声のしてぼうたんの妍競ふ 優美子

緋牡丹のひらくも散るも風まかせ 悠嘉

           茅葺の屋根よりの風白牡丹 恵理

石碑もいくつかありましたが、中に藤田東湖の記念碑というのがありました。陶子さんと並んでみました・・・。

さへづりをはね返したる石碑かな 素子

吟行の終着地には西行堂跡。感慨深く春を惜しみます。

春の果西行堂の跡にをり 瞬草

吟行の後は、美味しいお弁当を涵徳亭にていただき、句会となりました。幹事さんありがとうございました。

そして、広子さんが合流し12人となりました。

唐門の跡地を踏みし松の芯 広子   広子さん、庭園をまわれて良かったです。

本日の吟行は、庭園の外にはすぐに、後楽園遊園地が・・・。

花疲れ回転椅子のまだ回る  房子  房子さん、欠席投句ありがとうございました。

Img_2283 いつも思うのですが、東京の真ん中にたくさんの自然を見つけられたのは、俳句をはじめてからです。新しさばかりを追求するのが東京という風にイメージしていた私は、歴史と文化が残り、自然を好む風流人の心が息づいている東京に触れることができ、幸せだと感じています。

幹事の悠嘉さん、良子さんありがとうございました。

そして、皆さん、またご一緒に吟行しましょう。

東京支部  宮沢恵理

          

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2009年4月12日 (日)

奈良大学トークイベント

3月22日(日)に、奈良大学のオープンキャンパス、「茂木流、ひらめき脳/黛流、俳句アラ・モード」と題した、まどか先生と茂木健一郎さんのトークイベントに行ってきました。

奈良大学の上野誠教授のご配慮で、シーズンズ用に席を確保していただけており、背もたれには、「関係者様」とは別に「シーズンズ様」と言う紙が。席へ座ると、隣の方に「シーズンズって何ですか?」と聞かれ、さりげなく熱く説明しておきました。その方は、お子さんが、奈良大学の学生さんとのことでした。シーズンズからの参加者は、神戸の初田さん、奈良の井上さん、岡山の須江さんと名古屋支部の4名。約700人の老若男女が会場を埋め尽くしていました。

まどか先生の、お三人を大和三山に例えての話など、ユーモアも交えつつ、茂木さんの、テレビとは一味違う、やや過激トーク(○○脳と言う言い方は嫌いだ!等々・・)もある中、上野先生の緩急つけた絶妙な司会進行で、堅苦しさのない、楽しいトークセッションの後、急遽、上野先生のご提案で、サイン会が設けられました。希望者多数で、予想以上に時間がかかりそうで、途中で打ち切ることもできず、上野先生は、気がつくと、サインを待つ人の列の整理に行ったりと、最後まで気配りの方でした。茂木さんも、一人一人に絵まで書き添えていらしたようで、三年前の滋賀県高島市での日本再発見塾で初めてお目にかかった時以来、益々魅力的な方だと感動しました。
今回、神戸の初田さんや奈良の井上さんは、勇気を出しての参加だったとのこと。その一歩が、思い出深い一日を作ったことと思います。大和の小高い丘の上のキャンパスで、春雨を見つめつつ、俳句脳や俳縁を思う一日となりました。

春雨に肩を濡らして賑やかに   瑠璃蜥蜴

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2009年2月27日 (金)

2月11日 藤原京ラジオウォーク 

2月11日ラジオを聞きながら万葉人の足跡をたどる、第28回毎日カルチャースペシャルが、奈良県橿原市明日香村を舞台に開催されました。通称「ラジオウォーク」と称されるこの催しは、携帯ラジオで、専門家の分かりやすく楽しい解説を聞きながら、歴史散策をするというもの。「遷都前夜・藤原京ラジオウォーク~万葉人はテンヤワンヤの大騒動」と題された今年は、平城京遷都前夜の万葉人の揺れ動く心を訪ねて、藤原宮跡から天香具山、天岩戸神社、飛鳥坐神社、万葉文化館、飛鳥寺、蘇我入鹿首塚、水落遺跡、飛鳥川、本薬師寺跡などを回って藤原宮に戻る約9.7キロのコースです。解説をしてくださるのは、奈良学研究家の青山茂先生、京都橘大学名誉教授の猪熊兼勝先生、一昨年このブログにも登場された、奈良大学教授の上野誠先生、そして黛まどか先生といった豪華な顔ぶれ。他にも毎日放送でおなじみのラジオパーソナリティー、浜村淳さん、近藤光史さん、河内家菊水丸さん、中村鋭一さんらが、各イベント会場で盛り上げて下さるといった賑やかな催しでもあります。

スタート地点の藤原宮には様々なブースがあり、地図が配布され、森永キャラメルなど無料配布や、柿の葉寿司を売るブースも。

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スタート地点では、10時半のラジオ開始イベントがあるため、ここでまどか先生を待っていると、ほどなくまどか先生が到着され、無事ご挨拶させていただいたのですが、一人での参加だったこと、アウェーな感じに怯えていた私を気遣って下さったのか、ナント!今日一日「黛まどか事務所」の一員として、スタッフの中に同行させていただけるとのことに!

10時半にラジオ放送が始まり、まずはステージで先生方出演者の自己紹介などがあり、いよいよラジオウォーク本隊(ラジオ生放送スタッフと先生方)がウォーキングに出発!この「本隊」と呼ばれる部隊、チビッコに「電車ごっこしてる~!」と言われちゃう隊形で歩くのです。先頭にラジオ放送のための機材を背負ったスタッフと、それを補助する人が数名、その後にアナウンサーの方と先生方が、そしてさらに様々なスタッフが2列縦隊になり、総勢14~15名くらいが縄電車の要領で、警備スタッフ4名が持つロープに囲われながら歩くのです!さらに警備員の方が参加者が近づきすぎないようガードして下さって、少々ものものしい様子の中、やや緊張気味に先生方の後を歩きました。道はのどかな田園風景の中や、風情のある民家の間の小道が多く、雲雀が鳴く穏やかなところばかりです。

ラジオからは、スタジオからのトーク、天香具山・甘樫丘の上からの中継を交え、先生方の軽妙なトークが流れ、要所要所で立ち止まり、詳しく遺跡の説明がされます。道の途中には「古代米」を売る出店もありました。

   

春田道にはか出店のそこかしこ    始子

中継地点の、万葉文化館のイベントステージでは、浜村淳さんが万葉集の恋の歌を歌謡曲にのせて愉快に解説して下さったり、まどか先生と上野先生による俳句のコーナーもあります。まどか先生はどのコーナーにも引っ張りだこで、お昼ご飯を召し上がる間もなく出ずっぱり・・・。休憩もできずに復路へ。

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復路は飛鳥川に沿って、また上野先生とまどか先生の軽妙なトークを聞きながら歩きます。上野先生はまどか先生や女子アナウンサーをお相手に、寸劇調に万葉人の恋の歌を解説して下さったり、万葉人の思いを代弁するかのように面白おかしく、かつためになるお話しをたくさんしてくださいました。

最後は放送時間をほどよく残してゴールしなければならず、スタッフさんは時計とにらめっこ。スタッフさんの努力の甲斐あって、いい具合にゴール地点へ戻り、ラジオ放送終了に併せて、ラジオウォークのイベントも終了しました。

ラジオを聞きながら楽しく歩けるので、全く距離は気になりませんでした。

電波を気にしながら歩くスタッフの方々、カメラを向ける人達に笑顔で答え、かつおしゃべりをしながら歩く先生方、車や自転車を気にしつつ、参加者がラジオ放送の邪魔にならないように気を配る警備の方々・・・普段は目にしないラジオ放送・イベントの裏側に密着した一日でした。

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今年の参加者は約3万人!毎年増えてきているそうです。そりゃあそうですよ、こんな豪華キャストの楽しく分かりやすい解説を聞きながら史跡をめぐるなんてとても贅沢な催しですもの!携帯ラジオもスタート地点で売っていますし、地図やガイドマップも現地で手に入れられます。みなさん、このイベントはとってもオススメですよ!是非来年ご一緒しましょう!

師の影を踏まぬようにと春田道   始子

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2008年12月24日 (水)

2008年湯河原吟行&特別句会

11月29日、神奈川県湯河原にて「黛まどかさんと歩く湯河原吟行会」が開催されました。吟行会のあとは黛まどか先生を囲んでの東京・湘南支部の特別句会も行った、シーズンズ恒例の一日をご報告いたします。
当日朝、少し張り切りすぎた私は、9時半頃には集合場所である湯河原観光会館前へ到着。「おっ一番のり?」と思いきや、すでに“なごやん”の皆さんが。ウエストの皆さん共々今年も遠方からのご苦労さまでした。
当日は湯河原への主要ルートとなるJR東海道線で事故が発生したものの、吟行スタート時にはたくさんの人々が集合し賑やかです。

神の留守詫びてばかりのアナウンス 亜由美

いよいよ10時、まどか先生がご登場。今年は万葉公園以外の場所も巡ってみましょうとの提案がなされ、文人墨客に馴染みのある宿や温泉街など、参加者の皆さんは思い思いの場所を散策することに。
私はシーズンズの皆さん数名と「光風荘」を訪ねました。「光風荘」とは、東京以外の地で唯一、あのニ・二六事件の現場となった場所。現在の建物は再建されたもので資料館になっており、ボランティアの方が事件のあらましを話してくださいます。それは、当時の国政に巨大な影響力を持っていた牧野伸顕伯爵が、老舗旅館の別館だった当地へ静養中、青年将校らの襲撃を受けたというものでした。
展示品の中には、関係者の遺書や牧野伯の警護にあたっていて殉職した警察官・皆川巡査の遺品、襲撃側のリーダー的存在だった河野大尉が事件後に自決した果物ナイフもあり、説明に耳を傾けなが見ていると、激動の昭和史を肌に感じるような思いがしました。そしてふと気づくと私の隣に人一倍熱心に展示品に見入るまどか先生が。先生のふるさと湯河原で起こった事件に、より深い思いを抱きご覧になっていたのでしょうか。
「光風荘」の後は、万葉公園を歩きつつ足湯施設「独歩の湯」へ。公園内は眩しい冬紅葉とシックな落葉の競演。投句時間も迫り、みんな歳時記や句帳を開きながらの散策です。もちろん足湯に入っているときも歳時記は必携!足をぽかぽかに温めながら、首から上はしっかり俳句脳です。

冬麗のわけても水に遊ぶ影 とも子
会釈して道ゆづり合ふ紅葉狩り 智子
冬紅葉万の神の在り処 佳代子

何とか投句を済ませ(短冊にしたためて投句というのが又ひと苦労)お昼休み。会場ではまどか先生のご著書や「俳句deエコ・カレンダー2009」も販売されていました。販売のお手伝いをしてくださった会員さんありがとうございました。
午後はドキドキの選評会。シーズンズからは、降矢とも子さん、角田智子さん、佐野佳代子さんが入選、また岡山から参加された新会員の須江真由美さんに特別賞が贈られました。皆さんおめでとうございます。
吟行の選評会に続いては湯河原文学賞俳句の部の表彰式も行われ、こちらには高尾早弓さん、山本ゆうこさん、そして私が入選。立派な賞状を頂戴しました。賞状を戴くなんて何十年ぶりのことでしょう。もっと俳句に精進しようと思う私でした。
吟行会は今年もいい天気に恵まれ、無事に終了。また、散策場所の選択肢が広くなり、湯河原町の多彩な魅力に触れることができました。
そして吟行終了の後は、いよいよまどか先生をお迎えしての特別句会。宿泊場所であるウェルシティの会議室に集合です。いつもの親しい顔、一年ぶりに会えた懐かしい顔、そして初めてお会いする新会員さんも3名出席という嬉しい顔ぶれです。
今年は句会の時間を長めに設定。今まで短めになってしまいがちだった、会員各自が選評を語る時間をたっぷり設けるようにしました。なぜこの俳句が良いと思ったのかを語ることで、自分自身があらためて気づくこともあるし、他の人の選評を聞き、なるほどということもあります。まどか先生や白百合衆の方々の選評の鋭さ、鑑賞の上手さにも学ぶところがたくさんありました。
兼題の冬帽子をどう詠んだら良いかという質問には、「冬帽子のような身近なものでも、ふだん漠然と見ていたら、いざ詠もうと思ったときに引き出しは浅いまま。普段から意識していろいろなものを見ていることが大切。好奇心も忘れずに」という先生からのアドバイスが。又、とりあえず一句仕上げて良しとするのではなく、さらにそこから季語の命の声が聞こえるまで耳をすますこと。忙しさに流されず“待つ”ことがとても大切であることなど、貴重なお話を伺うことができました。

冬帽を迎へし空の真青なる ゆうこ
芭蕉忌の山の向かうを暮れ残し 優美子

吟行会、句会と俳句をたっぷりと楽しんだ一日、それは、まどか先生やシーズンズの皆さんと俳縁を結べた幸せを、あらためて感じる一日でもありました。

冬日和足湯に一句詠み合ひぬ 素子

※文中でご紹介している、句は湯河原吟行会での入選句、特別句会での特選句です。

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2008年12月15日 (月)

今年を振り返る…「日本再発見塾」♪

十月初旬、「いつか参加したい!」そう思いつづけていた「日本再発見塾」に思い切って参加して来ました。

岩手県葛巻町で開催された第一回から数えて四度目の今年は、山形県最上町での開催。この塾は、日本各地に根付いた文化や伝統、歴史に触れて、その魅力を見いだし開催地の人々も参加者も元気になろうという主旨で、黛まどか先生が呼びかけ人となって毎年様々な場所で開催されています。

シーズンズからの参加者は、私(松下美奈子)と堤亜由美さん、それから山形にお住まいの高橋美月さん。(美月さんには、ラブコールを送って参加していただきました♪)

一日目、宮城県仙台駅にまずは集合。駅ではスタッフがオレンジ色のジャンバーで出迎えてくれました。日本再発見塾の素晴らしいところは、主催者も運営スタッフも講師陣も、みなさんボランティアで関わってくださっているところ。出迎えの爽やかな笑顔の青年は、東京大学の学生さん。「タイプだわ~もう○年若かったら…」なんて不埒なことを考えているところに、東京からの参加組を乗せた新幹線が到着し、改札を抜けてくる人々の中から亜由美さんを発見!亜由美さんとは久しぶりの逢瀬なのでありまして、「あ~ママになっても亜由美ちゃんだわ~」と、感慨もひとしお…。(亜由美さんが、ヘップバーン九州支部の初代支部長であったことは皆さん、ご存知?)また、駅前に集合した大勢の参加者の中には、ヘップバーン時代から大変にお世話になっている坂口郁子さんもいらっしゃり、思いがけない再会となりました。

ま、そんなこんなで、今回の参加者を乗せて、山形県最上町へ向けて三台の専用バスが仙台駅前から出発したのであります。

仙台の賑やかな商店街を抜け、住宅地を抜け、次第にバスは山間部へ入って行きます。こけしで有名な鳴子温泉を抜け、一路最上町へ。最上町は湧き水が豊富で、おいしい水の町としても知られています。気がつけば辺り一面黄金色に実った稲穂が風に揺れています。刈田もあり、掛稲もあり、美しい実りの秋の風景に思わずうっとり。
  「稲の秋里は黄金の風のなか」 亜由美

さて、二時間バスに揺られてよやく開催地、山形県最上町の赤倉温泉に到着。昔学校の講堂だったという木造の三角屋根の公民館が、開講式の場所です。

Akinokei_019参加者全員が一同に集い、主催者であり呼びかけ人であるまどか先生から、いよいよ塾の開講が告げられました。山形から参加しているはずの美月さんを捜そうと会場を見渡していると、「あれ~葛巻町の入月さん!」「あそこには、飯舘村の菅野村長さん!」これまで、まどか先生が選者を務められた俳句大会の開催地の葛巻町や飯舘村で出会った方々も、この再発見塾に参加していらっしゃるではありませんか!ここでも互いに再会を喜び合い、さらに美月さんともようやくこの会場で巡り会ったのでした♪

Mogamipan_001 遠方からそれぞれに集まった塾生は、まずは腹ごしらえ…ということで、最上地域の主婦が立ち上げた米工房の手作り「米粉パン」をご馳走になりました。お好み焼き風の「ねぎ焼き」を始め、「チーズプチパン」「クロワッサン」「メープルクロワッサン」と、種類も様々。米粉でも、こんなに多様なパンができるのか・・・と驚くとともに、その味にも感動。外はサクサク、中はもっちりとした食感と言い、噛むほどに口の中に広がる米粉独特の甘み…これはもう絶品でした。
 「金秋を来て焼きたての米粉パン」 美奈子

お腹も一杯になったところで、地元の達人をパネラーに迎えてパネルディスカッションが開催されました。作家の塩野米松氏の穏やかな司会によって、次々と最上町の歴史や、文化、今の暮らしが達人から引出されます。

最上町では五メートルも掘れば、どこからでも清水(すず)が湧いて出ること、戦時中は軍馬を育てていた歴史があること、熊が頻繁に出現しマタギは年間200頭もの熊をしとめること、特産品であるアスパラガスを加工した麺が人気であること…等々。

穏やかな陸奥訛で語られる達人達の話は、どれも興味深いものばかり。島である天草では、地下水の水脈を掘り当てるのに140mも掘削しなければならないのに、5mでピュアな水が湧くなんて信じられない事だし、マタギという職業が今尚この日本に存在している事さえも知らなかった・・・。厳しい自然環境と折り合いをつけながら、独自の文化を生みだし、最上の暮らしの中に脈々と受け継がれていることに感動を覚えました。

最上町について学んだところで、いよいよフィールドワークです。参加者は「清水の道探し」というテーマのもと、七つのグループに別れて、様々な体験を通して学び合います。

Imgp1877 私達は、まどか師範とともに、「奥の細道」で芭蕉翁が歩いた「山切伐峠(なたぎりとうげ)」で一句を詠むというグループに参加。案内人は地元の達人大場さん。八十歳を超える大場さんは、とにかくおちゃめで元気な翁でありまして、厳しい上り坂の続く山路も山形訛でおもしろおかしく説明をしながら案内してくださいます。それにつっこみを入れるまどか先生…二人の楽しい会話に参加者も笑いが絶えません。そう…誰も俳句を詠んでいるようには見えないのです。不安になったボランティアスタッフから「皆さん、俳句のこと忘れていませんか~?ちゃんと一句詠んでくださいね~」と声がかかり、一同「はっ」と顔を見合わせたりして。
  「山栗の見知らぬ人に踏まれをり」 美月
  「草の実や峠に探す翁の背」 亜由美
  「爽やかに清水(すず)回し飲む山路かな」 美奈子
  

そんな、楽しくも有意義なひとときを過ごしている内に日暮れを迎え、折から降り出した秋雨の中を、転がるように宿泊場所である赤倉温泉の宿へ。

宿では、まずは名湯でも知られる宿「三之丞」の温泉でゆったりと今日の汗を流しました。裸の付き合いに、湯船の中でも楽しいおしゃべりが絶えません。
  「秋燈し肩より深き湯に惑ひ」  美月

お風呂から上がったら、いよいよフィールドワークごとに大広間で夕食を交えて語り合って眠る、夜の部「大人の修学旅行」スタート~!みんなで配膳作業を協力しつつ、この土地ならではのご馳走を並べて行きます。「菊なます」「里芋の煮物」「鮎の塩焼き」などな・・・。まどか先生を交えて、今日初めて出会ったばかりの、全国からの参加者や土地の方々と最上町の料理に舌鼓を打ち、お酒を酌み交わしながら一日を楽しく振り返りました。
  「しやくしやくと菊食むひとのむねのうち」  美月
  「燈火親しむ湯の宿の大広間」  美奈子

一次会はお開きになったものの、話したりないメンバーは二次会場の別の小部屋へと移動~!そこでまた次々と饗される山形の美味しい日本酒を酌み交わしつつ、大盛り上がり!気がつけば知らない人たちと深夜まで大騒ぎ・・・。
   
   「濁り酒酌む手のどこか懐かしく」   亜由美
   「お開きの二度も三度も温め酒」    美奈子

寝床となった大広間に帰ってみれば、みんなもう既に夢の中・・・。亜由美ちゃんと二人、抜き足、差し足、でこっそりと布団に潜り込んで一日目終了。
   「小さき句集かかへて眠る旅の秋」   美月

Imgp1891 二日目は、朝から早起きをして亜由美さんや美月さんと近くの朝市へ~♪朝市には、土地のお母さん手作りの産物が並んでいます。「みずぼんぼの醤油漬け」「味噌のしそ巻き」「胡桃味噌」などなど・・・美月ちゃんに山形の郷土料理の話を聞きながら、皆、お土産にと、たんまり買い込みました。

朝食も、みんなで配膳から行い、昨日会ったばかりの人たちとは思えないほどのチームワークを発揮!しっかりと腹ごしらえをして、いよいよ二日目のメイン会場である三角屋根の公民館に移動。

午前の部「歌・俳句で始める新コミュニケーション」では、各フィールドワークのメンバーが一同に会して、全員参加の「歌垣」体験です。参加者にはあらかじめ「問い句・問い歌」が提示されていて、それに対する「答句・答歌」を今朝までに提出しなければなりませんでした。実は、昨夜から参加者はみんな、この「答句・答歌」に悩まされていたのであります。せっかくなので、私たちに宿題として出されていた「問い句・問い歌」をご紹介いたします!

「問い句・問い歌」
1、すすき道影をひとつに二人かな
2、露草や愛といふ字を書いてみる
3、別々に来て澄む水に落ち合へる
4、秋の夜の湯屋に集いし旅人が月に照らされ夢を語らん
5、減反のきびしさ耐えて今日も又農外作業に老の汗ふく
6、小さき手をそっと開きて放流の稚鮎見守る子らの目清き

これらの作者は、伏せられたまま、「歌垣」は始ります。まず、「問い句・問い歌」に対して、参加者から提出された俳句・短歌の中から、まどか師範と上野誠師範によってそれぞれ三句・三首ずつ選んでいただきます。

まずは、6番の「問い歌」が読み上げられ、それに続いて「答歌」が三首読み上げられます。ここで初めて、「問い歌」の作者が明らかにされ、作者が壇上へ登場します。そして「答歌」として読み上げられた三首の作者三人は、会場の中からしずしずと壇上へ。この時点では、誰がどの歌を詠んだかはまだ明らかにされません。「問い歌」の作者が、三つの「答歌」のなかから、一番好きな短歌を選びます。そこで初めて、「答歌」の作者も、名前を名乗るのです。(「問い句・答句」の場合も同じ要領で・・・)

さて、皆さんは、まどか先生の句はどの句かお分かりになりますか?実は、1番は増田明美さん、2番は土地の男性の方、3番がまどか先生、4番は最上町町長さん、5番は山切伐峠の案内人の大場さん、6番は地元の養護の先生の作品。

亜由美さんは、6番の「問い歌」への「答歌」が、見事に作者の心をゲット!それもそのはず、心に染みるとても素敵な短歌だったのです。
  「疑ひの心知らざる幼子のその眼に映す水は澄みゆく」  亜由美

私は・・・と言えば、3番の「答句」に候補者として選ばれたものの、作者の心は掴めず残念な結果に。だって、男心をおちょくった一句でしたから・・・。
  「気まぐれな愛かも知れず猫じやらし」  美奈子

ところが、この句が会場の爆笑を誘い、その後私はいろんな人から「猫じやらしの方ですよね~」と声を掛けられることに。その度に「俳句に興味を持っていただけました?」と、シーズンズの名詞を差し出しつつ広報活動に励んだのであります(笑)

まどか先生と上野先生の夫婦漫才のような楽しい掛け合いの中で、笑いの絶えない「平成の歌垣」はあっという間に終了しました。初めての体験でしたが、歌で思いを通い合わせることが、こんなにも心ときめくものなのかと、なんだか病み付きになりそうなひとときでした。

Imgp1896 昼食は、河原での芋煮会!土手に座り込んで、芋煮を片手に今回の参加者の皆さんとここでも大いに語り合いました。ここで知り合ったのが、新しくシーズンズに入会してくださった岡山の須江真由美さんです♪

午後の部の「まじゃれ放談会」では、昨日の各フィールドワークの発表があり、みんなでそれぞれの「清水の道探し」を共有しました。

出会いの連続の中で、楽しく学び続けた二日間もあっという間にお別れの時間。美月さんとも別れを惜しみつつ、今後はシーズンズの活動の中で俳句での再開を誓い合って仙台行きのバスに乗り込みました。
  「秋雲や名も交さずに別れたる」   亜由美

Akinokei_021 途中、バスは最上町の特産品を販売するお店に立ち寄りました。土地の人から、そこが分水嶺の近くであることを聞いた私と亜由美さんは、好奇心がムクムク・・・時間が無いというのに、秋雨の中を走りに走って分水嶺までたどり着き、二人でハイポーズ!この場所から、同じ水が袂を分けて日本海と太平洋にそれぞれの旅を始めるのか・・・そう思うと、なんだか胸が熱くなりました。
  「秋澄むや分水嶺の音たてて 」  美奈子
  「清水(すず)いつか海に流れて雁渡し」  亜由美

最後の最後まで最上町を満喫した私たちは、仙台駅で別れ、またそれぞれの明日へ旅立ったのでした。そう、この二日間で得た豊かな出会いを心の糧にして。

一年を振り返るこの時期にも、日本再発見塾で知り合った方々から、近況を伝える葉書や手紙が届きます。地域に息づく文化を通して、あらゆる地域の人と人とが繋がってゆく・・・それが、この塾の魅力だと、改めて感じる今日この頃です。皆さんも是非一度、体験をしてみてくださいね!

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2008年11月 3日 (月)

「能楽堂での出会い」

 今年4月、シーズンズ・名古屋に新しい仲間が加わりました。初めての出会いは昨年12月15日 愛知県豊田市の能楽堂の客席で。まどか先生の「奥の細道」再発見という講座が開催されたその日、私達なごやん一同は、その日の句会を早々にきりあげ、豊田に向かいました。芭蕉と能についての話も楽しみでしたが、久しぶりに先生にお会いできる期待感のなか開始を待っていました。すると後部席から「私たちは俳句てす~」とか「私は連句なんです~」などと、見知らぬ方と盛り上がっているなごやんが・・・。そしてそのなごやんと隣り合わせた方が「おためし句会におみえになるそうで~す」とのこと。
思いがけない出会いから座を囲む俳句仲間を得たのでした。連句をされている武藤さん、俳句でも新しい世界を見つけていただきたいなと思います。どうぞよろしくお願いします。

そして今回はそんな新しいなごやんの吟行レポートデビューです!
                                    都忘れ

「うすずみ吟行会」 

とても良く晴れた気持ちのいい日9月27日(土)、薄墨桜で有名な根尾村(岐阜県本巣郡)に行ってきました。名古屋支部の6人、道子さん、治子さん、寿美子さん、道代さん、始子さん、私と、道代さんのお嬢さん(小学生)2人の参加でした。寿美子さんが穂積から車を出してくださり、寿美子さん手作りおめざのかわいいパンをいただきながら、薄の穂が揺れる道を快適なドライブ。

空が高く静かで空気が澄んでいる山あいの、うすずみ温泉「四季彩館」に到着。まだ他の参加者の姿もなく、こんな山の中人が集まるんだろうかと心配の声。しかし徐々に会場に人が集まってきました。年配の方が多く私たちのグループはだんぜん若い!

そしてお待ちかね、まどか先生のご登場。こんなに間近でお目見えでき、とっても嬉しく思いました。まどか先生のお話はユーモアもあり、自然体でとても楽しかったです。「俳句は挨拶です。」「芭蕉が一筋に道をきわめたんです。」と言う言葉が印象に残りました。またまどか先生は、支配人に、「温泉の硬度はいくつですか?」と思いがけない質問をされ、「故郷にもいい温泉があるので、他の温泉の硬度が気になります」なんてお茶目なお話も・・・。                        

お話の後はマイクロバスで薄墨桜まで移動して吟行。桜の季節じゃない薄墨桜ってどうなんでしょう?と思って見ると、山を背景に「あっ!あれだ!」とすぐにわかりました。そして思い思いに薄墨桜の周囲を散策し句を作ります・・・。

Img_0077

この日の吟行には、白い杖をついた方が、介助の女性の肩に手を乗せて参加していらっしゃいました。介助の方の説明を聞いて詠まれた句はとてもお上手で、まどか先生の選にも入っていらっしゃいました。まさに二人三脚で詠まれた句です。俳句って人やものに対する気配りが大切なのかなと思いました。

私もシーズンズの一員となったことを紹介していただき、まどか先生とお話させていただきました。TVの中でしか見られない方が普通に接してくださりとても感激でした!

 一時間ほど吟行をし、うすずみ温泉「四季彩館」に戻って投句。そして投句後は食事と温泉。食事は「やまめづくし」が人気でした。お風呂は釜や露天風呂があって、明るくて気持ちがよかったです。

 お風呂の後はいよいよまどか先生の選の発表!シーズンズからは見事に薄墨桜を詠んだお二方が選ばれました。

秋の山したがへ薄墨桜立つ    道子

初紅葉峙つ山の懐に        治子

そして道代さんの小学生のお嬢さんも見事な俳句を作っていました。

うすずみのかげからしょうりょうバッタとぶ    果歩

秋来る小学校を見おろして             里歩

秋の初めの穏やかな一日、まどか先生にお会いでき、とても勉強になり、ぶしつけな質問も受け止めてくれる皆さんと心交わった楽しい吟行でした。

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湧き水やうすずみざくらを元気づけ       美恵子

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2008年10月13日 (月)

知立の弘法さん吟行記

  台風が無事に通過した921日(土)、今回の幹事2人の地元三河になごやんのメンバーを迎えて吟行を行いました。知立の弘法さんというのは通称で、正確には弘法大師の月命日である旧暦の21日に開かれる、知立市の遍照院というお寺のご縁日です。

 待ち合わせ場所の知立駅では、幹事の毛受さんが今回の兼題である水引草の花束を持って、お遍路姿でお出迎えです。

  水引草持ちたる人と待ち合はす     道子

 

 そこから遍照院まで歩いて行くのですが、途中からは歩行者天国になっていて、露店も開かれにぎやかです。しかも、よく見る露店とは一味違って、健康食品や乾物を扱う出店、モンペ、テーブルクロスやカットされたゴムひもが大量にぶらさがっている露店など、対象年齢は高めで、いかにもご縁日といった風情。当然歩いている人もそれなりの人たち。片道20分近くを楽しみながら歩きました。

  秋遍路先頭をゆくご縁日        始子

縁日の匂ひに群がる秋へんろ      幸子

人だかりあれば寄りたる秋日傘     道子

 遍照院では、毛受さんがさんや袋から過去、現在、未来を表す3本のお線香やろうそくを出し、皆に配ってくださいました。本殿で手を合わせてから記念写真を撮る私たちに、境内にいた方から「学生さん?」の声が。

  2008092001

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その後、100円を1円玉に両替してもらい、境内にある「写し霊場八十八ヶ所」へ。各札所の順に、石製の四国札所の本尊と大師像が置かれています。きちんと番号順に回る人、札所の間にある奉納された句碑にも俳句上達を願ってお賽銭をあげる人、周囲の木々や虫に目をとめる人、途中で1円玉がなくなってしまった人、なにやら真剣に祈っている人…みな八十八ヶ所を踏破しました。ご利益やいかに…?

水引の花さい銭に想ひこめ       薫      

残暑かな仏の帽子さまざまに      美恵子    

涼新た八十八度手を合はせ       寿美子

ぼろ市の賑つており千燈祭       千代

願掛けを終へてきたりし秋扇      あき子

2008092001_3

 

境内で1時間くらい過ごしてから、名物のうなぎを昼食に買い、句会会場へ移動しました。そのときになって、「吟行中、句帳開いてた人いた?」と厳しい声が! いつもと違う世界に浸りすぎていたなごやんたち。気分を切り替えて句会に臨みました。兼題の水引草は今回初めて知ったという人が多い中での人気のあった句を紹介します。

  水引や触れ合ひてまた触れ合ひて    圭子

  密やかに紅ひく木陰水引草       満智

 句会を終えた帰り道は16時を過ぎており、歩行者天国は解除され、露店もほとんど撤収済み。祭りの後の雰囲気もまた、久しぶりに味わう感覚でした。

                                                                           田中あき子

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